主に十日町市を中心に健康麻将(マージャン)の普及を目指して活動しています。

14分の1の選択

マージャンは「14分の1を選び続ける」ゲーム

今(8月8日)、将棋の名人戦の第5局を
AbemaTVの中継で見ています。

その中で解説の広瀬八段が言っていた言葉
「選択したそのほとんどが悪手となるのが将棋」
という言葉が「深いなぁ」と感じました。

将棋の中盤・終盤戦においては
ルール上指すことができる手が
100通り以上あります。

チェスと違って、取った相手の駒を
持ち駒として使用できることが
将棋を複雑なゲームにしています。

100通り、もしくはそれ以上の中から
最善手を選んで指し続けることは
簡単なことではありません。

広瀬八段の言った
「ほとんどが悪手になる」という言葉は
100手のうちから最善手、もしくは次善の手を
指さなければいけないということです。

それに対してマージャンは
13枚の手牌に1牌ツモってきた
14枚の中から1枚選んで捨てることを
繰り返すゲームです。

将棋に比べれば圧倒的に
選択肢が少ないゲームと言えるでしょう
(ある牌が出た時にポン・チーすることも含めれば
 それ以上にもなり得ますが)。

以前、十日町健康麻将の会の定例会で
20代前半の会員さんの後ろで見ていた
時のことです。

序盤の3~4巡目で
明らかに不要な字牌を2枚残していたので
「なんでその牌を切らないの?」と尋ねたら
「いや、安全牌にしようかと思って」とのこと。

安全牌を意識した打ち方をすることは
たいへん良いことなのですが
基本的な牌効率を落としてまですることでは
ないんじゃないかなーと感じて

そして彼が、相手からリーチを受けて
自分は行く価値のない手のノーテンなのに
危険牌を切っていくのを見て
ちょっと違うんじゃないかなーと思いました。

マージャンのタチが悪いところは
悪手を指しても勝ってしまうことが
往々にしてあるということで

そのことが
反省しないことにつながってしまっています。


最善手を打っても負けるのがマージャン

最善の打牌をし続けていても
テンパイしないこともあるし
振り込むこともある。

大切なのは
「14枚の手牌の中から最善の1枚を切ったのか」
と、自問自答することです。

以前のコラムでも述べたと思いますが
マージャンにおいては、読みはほとんど
アテになりません。

門前の相手の手役を見抜くことは
ほぼ不可能です。

ですが、自分の手の内の中から
どれが一番不要なのかを選ぶことは
それほど難しいことではありません。

将棋の終局までの平均手数は
110手~120手ほど。

序盤は指すことができる手が限られますが
中盤から終盤戦においては
100分の1、もしくはそれ以上の手の中から
自分の指し手を選んで
交互に手を進めていくというゲームです。

そう考えると、14枚の中から1枚ずつ選んで
17回か18回のツモ巡を終えればいいマージャンは
かなりシンプルだと言ってもよいかと思います。

相手の手を読む必要はありません。
まずは自分の都合で14分の1枚を
選べるようになりましょう。

そして、それができるようになったら
読みを入れたり、相手との押し引きを覚えたりして
より深いマージャンの世界を楽しみましょう。





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